推薦のことば 島根さんの演奏による数々のCDの中でも大変注目される「ローデ・24のカプリス全曲」は、実に見事な仕上がりである。
かなりテクニックの優れた人でも、これだけ多くの曲を短時間に録音することはとても難しいのに、島根さんはそれぞれの練習曲の技術的な目的や特徴をきちんと捉えて、しかも聴く人によく理解出来るように丁寧に、そして音楽的にも考えて演奏していることが素晴らしい。
ヴァイオリンを学ぶ若い人にとって、またとない理想的なお手本となるに違いない。
ヴァイオリニスト
東京音楽大学学長
桐朋学園大学特任教授
海野 義雄
リサイタリストであると同時に教育者でもある中堅ヴァイオリニストである島根恵は、学習者のための模範演奏例として、この2枚組CDを企画したのだと一般に思われるかもしれない。半分はそれも当たっていよう。しかし、島根恵はけっしてその目的のためだけではなく、この《カプリース集》を改めて1個のすぐれた芸術作品として認め、またCDの聴きてたちからもそう認識して貰うためにこそ、この労作を実現したのだと信じられる。
(中略)
たとえば第13番、20番、21番あたりは、コンサートの場に持ち出しても十分に感興を惹く無伴奏曲だと言えよう。そうした意味合いからも、持ち前の誠実さと歌ごころにより、全曲を美しく演奏した島根恵の功績は少なくない。
濱田滋郎 レコード芸術2010年1月号『新譜月評』より
島根恵のヴァイオリン学習者のためのレパートリー集「ヴァイオリンを愛する人へ-2」に続く新録音。ヴァイオリン教習課程に不可欠とされるロード(1774-1830)の《カプリース》全曲の国内初CDである。
レコード芸術2009年12月号『翌月新譜情報』より
日本ではローデの名で知られたロードの「24のカプリス」を収めるアルバム。ヴァイオリン学習者必修の曲集で、島根恵による情熱的で小気味よい演奏は、単なる模範演奏の域を超えて楽曲の深い魅力を伝えている。
CDジャーナルガイドコメント
パガニーニの『24のカプリス』のようなアクロバティックなテクニックは使われていませんが、どの曲も誠実なテクニックと芸術性が要求されていますので、このCDの演奏が皆様のヴァイオリン演奏の向上に少しでもお役に立てば幸いです。
島根恵 ライナー・ノートより
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